コダチダリアの管理にあたって

−目標は5m−

小牧義輝

毎年、初冬の青空を背に、大きな(10〜17cm)紫桃色の花で我々を楽しませてくれるコダチダリア。原産地では、大きいものは背丈が5mを超すという。しかし、今まで植物園では、強風で折れないように8月ごろ、切り戻し剪定を行い、高さ2mぐらいで開花させるようにしていた。しかしそれでは、コダチダリア本来の姿を見てもらうことができない。そこで、植物園でも5mを目指しての管理が始まった。その1年間の管理の流れを、苦労話なども織り交ぜて紹介したいと思う。

12月上旬 コダチダリアは霜に弱いため霜よけを行う。若干花が残っているが(来園者に、もったいない、かわいそうなどと言われながらも)地上部を切断し、その上を落ち葉で覆い、菰を被せシュロ縄で固定する。担当者としては、花だけではなく菰を固定しているシュロ縄の形にも注目してほしいところである。

3月下旬 東京に霜が降りなくなると霜よけを外す。このとき3年に一度、根茎を堀上げ、土に腐葉土と肥料を混ぜて、植えなおす。イモもそれなりに大きく、普通のダリアの4〜5倍はある。

高さ5mに達したコダチダリアと筆者
6月中旬 背丈が1.5mぐらいになると突風で倒れてしまうために支柱を立てる。今年は突風でコダチダリアが倒れる夢を見て、次ぎの日にあわてて支柱を立てたことを思い出す。

8・9月 台風が関東に近づくと暴風ネットを張る。今年は台風が東京に接近または上陸したケースが3回もあり、雨の中、手の空いている育成部・アルバイト全員でネット張りを行った。来園者の手前、張りっぱなしというわけにもいかず、そのつどの作業である。

11月中旬 コダチダリア開花。コダチダリアは日照時間が短くならないと咲かない典型的な短日植物で、このころにならなければ開花しない。そこで心配になるのは早霜である。一晩で哀れにも萎れてしまうことも珍しくない。花に霜よけができればと思うが、相手はなにせ5m、寒ボタンの霜よけのようなわけにはいかない。何か有効かつ簡単な方法があれば、お教えいただきたいところである。

以上が1年間の大体の流れだが、ほかにも年数回、下草の除草や余計な枝を抜くなど細かい作業も多い。これらの作業により、今年はついに一番大きな物が5mになり開花した(目標達成!1人で拍手)。しかし、技官の定員が減ってきている今、花壇を2箇所使っているやり方では、5mを維持するのは難しいかもしれない。そこで来年は、コダチダリア花壇のリニューアル(現在2箇所に植えられているコダチダリアを、百葉箱脇の旧バラ花壇に1つにまとめて植栽する案)を考えている。園路からは少し遠くなってしまうが、1つにまとめることにより花のボリュウムもアップし、何よりも管理の負担が軽くなると思っている。負担を軽くすることにより、来年からも5mを維持できる管理ができると思う。

(こまきよしてる:小石川本園技官)